Great Edo Exposition (20 Dec. 2003 - 1 Feb. 2004)

江戸大博覧会 夢草子・江戸ものがたり


北九州市立美術館分館 平成15年12月20日〜平成16年2月1日

主催  北九州市立美術館、毎日新聞社、RKB毎日放送、江戸大博覧会実行委員会
協賛  株式会社東芝
後援  国立科学博物館、NHK北九州放送局、九州旅客鉄道株式会社、西日本鉄道株式会社
協力  小倉観光株式会社(小倉城)
監修  鈴木一義(国立科学博物館 主任研究官)


博物館の説明から:
江戸時代、鎖国政策の中にあっても、日本人は外国から多くのものを受入れ学びました。明治以降、日本が急速に近代化できたのには、そうした下地があったのです。今回の「江戸大博覧会」では、江戸時代の人々の好奇心や探究心、モノづくりへの挑戦が、近・現代を通して私たちの生活の礎となってきたことを改めて実感していただけることと思います。

第一章 江戸の科学
 江戸時代は多くの発明家・科学者を輩出しました。彼らは「見世物」として喜ばれた“からくり”や実用的な時計・照明器具まで、様々なモノを作っています。  現代のロボットの原型ともいえるからくり人形や、初期のカメラなどを展示します。

第二章 天を測り地を量る
 時間を計る時計、空間を測る象限儀などの測量道具、そして望遠鏡などの光学機器。これらによって得られたデータが地球儀や地図となります。  当時の測量技術がわかる天文図や地球儀、調法儀(日時計、方位磁針などの携帯用測定儀)などを展示します。

第三章 体・病・薬
 外国から輸入された学問、すなわち蘭学に大きな影響を受けた分野のひとつが医学です。それまでの伝統的な漢方学と融合して、日本独自の医学が進歩しました。  人体解剖図や、西洋医学に影響を受けたと思われるユーモラスな浮世絵などを展示します。

第四章 殿様の好奇心
 長い鎖国の時代、大名たちの中には外国に高い関心を寄せる者もいました。それはやがて、幕末の開国に伴う異文化の大量流入へとつながっていきます。また大名たちは、才能ある学者や芸術家のパトロンでもありました。  精巧な蒸気船雛形や、カルペッパー顕微鏡と観察された雪の結晶図などを展示します。

第五章 江戸のモノづくり
 お洒落で新しいものや珍しいものが大好きだった江戸の人々。彼らは優れた技術と遊び心あふれるコンセプトのもと日常生活を彩る様々なモノを生み出しました。  江戸の粋を極めた美しい簪や印籠、当時の人々の生活の様子が垣間見える浮世絵などを展示します。



出品協力(ミヒェル)

  •  出島絵図(寛保・宝暦頃作, 38x87cm、貼紙有)
    出島の町人名が書き入れてあるものとしては最古の資料のひとつである。 出島商館は東西医学交流上、最も重要な場だった。海外から取り寄せられた医書、道具、薬などはここで陸揚げされ、一時的に倉庫で保管されたのち、長崎、大阪、江戸などへ売られていった。将軍への献上品の中にも頻繁に医薬品が含まれていた。また「阿蘭陀通詞」や幕府、諸大名が派遣した医師たちは出島商館のヨーロッパ人医師(その多くは外科医)に西洋医術についての教えを受けた。特に医学に深い関心を抱いた通詞の一部は兼業として医療を行い、さらには弟子を養成するまでになった。
    This manuscript map dates from first half of the 18th century. It is the oldest plan of Dejima to give the names of the townsmen or landlords and shows the place where once a year the porcelain from Arita was presented and traded.
  •  出島図(銅版画、17,5 x 20 cm. Thomas Salmon: Lo stato presente di tutti i paesi e populi del mondo. Vol. II (1738)所収)
    トマス・サーモン(Thomas Salmon)の著書『万国民の現代史』(Modern History, or Present State of All Nations)のオランダ語版(1729年刊)及びイタリア語版(1738年刊)に追加された図。当時の出島の様子を細かく示す資料として高く評価されている。阿蘭陀通詞や日本人医師が西洋医学の指導を受けていた外科医の住居及び病院やその他の数々の建物がこれにより初めて確認できる。
    オランダ人作者ヘリトス・フォーフト(Gerrits Voogt)は1699年に商務助手として来日。その後、フォーフトの名は倉庫の管理者及び商務員として出島商館長日記に頻繁に言及されている(1704年、1709年、1711年、1712年、1713年、1714年、1715年、1716年、1717年、1718年、1719年、1720年、1721年)。
    When the Dutch edition of Salmon's Modern History, or Present State of All Nations was published, the editor included additional material from the Dutch East Indian Company (VOC). This plan was drawn by Gerrits Voogt, whose name can be found in many Dejima diaries between 1699 and 1721.

特別講演会

「異国趣味と学問〜江戸時代の日欧交流の点描」 ヴォルフガング・ミヒェル
日時 2004年1月11日(日)14時〜
場所 場所:北九州市立美術館分館5階展示室

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