ニュースプラザ=木祖で「江戸のモノづくりシンポ」
 薮原宿題材-好奇心考える


「信濃毎日新聞」2005年8月28日(朝刊)

江戸のモノづくりシンポジウムin木祖村」が二十七日、木曽郡木祖村の村民センターであった=写真。中山道の宿場だった同村の薮原宿を題材に、江戸時代の人々の好奇心と積み上げてきた文化について考えた。

基調講演で、九州大のボルフガング・ミヒエル教授は、当時五軒もの医者がいた薮原宿の調査で、顕微鏡の箱に使い終わったらすぐ返すよう書いてあった点を指摘。「生産に役立たないものを持つのは知的好奇心があったからこそ。共同体全体も関心を時ち、世界を広げようとしていた意欲を感じる」とした。

また、各地方が独立して独自の発展をしていただけでなく、街道の存在が人と物、知識の交流を生んだと強調。「地方に浸透した知的好奇心が明治の近代化の力となった」と述べた。





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