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企 画 展 |
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江戸時代の好奇心 |
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―信州飯田・市岡家の本草学と多彩な教養― |
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平成16年10月9日(土)〜11月7日(日) |
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信州飯田の市岡(いちおか)家は、伊那地方の榑木(くれき)山を管理した美濃久々利(くくり
現岐阜県可児市)の旗本千村(ちむら)氏に仕えた家柄です。 初
代一智(かずとも)は美濃より伊那入りして大島山村(現下伊那郡高森町)を経て飯田松尾町(現飯田市松尾町)に定着し、二代目元智(ちかとも)は当地方で
初めて製糸業を営み、三代目言智(のぶとも)は飯田元結(もとゆい)を開発しました。商いで財をなす一方で千村氏に仕え、飯田役所の重役として荒町の役所
内(中央通り二丁目)に屋敷を構え、五代目智寛(ともひろ)から四代は久々利詰の家老役なども勤めました。 |
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『伊奈郡菌部』 寛政11年(1799) 市岡智寛著 本館蔵 キノコ類の図鑑。日本で初めて食用キノコ・毒キノコを区別した『信陽菌部』の稿本。 |
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市岡家の歴代はいずれも学才に富み、本草学や茶道・華道・香道、禅・絵画、漢学・和歌、兵法・
和算・天文学・医学など、じつに幅広い教養を身につけていました。なかでも中国で発達した薬用植物を中心に動植物や鉱物などを研究する学問である本草学では、智寛(1739〜
1808)が『伊奈郡菌部』(いなぐんきんぶ)「雲彩寺所蔵古物之図」(うんさいじしょぞうこぶつのず)などを著し、貝類・鉱物・化石・考古などの実物標
本を収集し、また、その子嶢智(たかとも 1764〜1833)も『本草図彙』(ほんぞうずい)を著したのでした。 |
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今回の企画展では、市岡家の本草学とその他多彩な教養文化について展覧して、その旺盛な好奇心を探ります。そして、信州飯田という山都にあって、市岡家ならびに、のちに同じ飯田役所出身で”日本の博物館・博覧会の父”といわれる田中芳男(たなかよしお 1837〜1916)をなぜ輩出しえたのか、さらには、地方においても活発な文化活動を可能とした江戸時代について考えたいと思います。 |
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講演会・シンポジウム <「江戸のモノづくり」信州プロジェクト研究者集会> 10月10日(日)13:00〜16:50 ○講演会 @「江戸のモノづくりと市岡家」 13:00 鈴木一義氏(国立科学博物館主任研究官) A「ヨーロッパの珍品陳列室から見た市岡家の標本コレクション」 14:00〜 ヴォルフガング・ミヒェル氏(九州大学大学院言語文化研究院教授) ○シンポジウム「江戸時代の好奇心―市岡家を通して―」 15:00〜 (パネラー)鈴木一義氏/ヴォルフガング・ミヒェル氏/青木歳幸氏(長野県上田高等学校教諭)/佐藤賢一氏(電気通信大学助教授)/宮澤恒之氏(元飯田市上郷考古博物館館長) ○講 座 「市岡家資料を読み解く」 @市岡家・考古資料
10月16日(土)13:30〜16:00 中井 博氏(前本館専門研究員) 鈴川 博氏(南木曽町立蘭小学校校長・本館評議員) 宮澤恒之氏 A絵画・茶道資料 10月31日(日)13:30〜16:00 槇村洋介(本館学芸員) 石田雅彦氏(法政大学兼任講師) B自然・天文関係 11月6日(土)13:30〜16:00 熊谷良一 (本館専門研究員) 北城節雄氏(本館評議員) 中村 士氏(国立天文台助教授) |
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主 催 飯田市美術博物館 後 援 文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「江戸のモノづくり」総括班・信州プロジェクト 開館時間 午前9時30分 – 午後5時(入館は午後4時30分まで) 休 館 日 10月12・18・25日、11月1・4日 観 覧 料 一般310円(210円) 高校生200円(150円) 小中学生100円(80円) ※カッコ内は20名以上の団体料金 |